2010-11-01から1ヶ月間の記事一覧

心根

枯れ草に、ごろんと横になる。 体が冷えて、おもむろに立ち上がり、落ち葉を踏みしめながら、ぐんぐん歩く。 公園で、足にぐるぐる包帯を巻いた車椅子の男の子を見掛けて、 思い出したことがあった。 * 救急車が通るとき、急ぐハンドルを止めて、道を譲る多…

姿勢

大樹をまえにすると、言葉を無くす。 圧倒的な無条件で、生きていることを肯定されるから。 そして、深呼吸したくなる。 あたしも生きていることを確認したくなるから、かもしれない。 銀杏を眺めてて、「アラビアのロレンス」を想い出した。 生きているとい…

銀杏並木

仕事帰りのタクシーのなかから、金色の月が見えて。 まわりの雲が、輪っかのようになってて。 ビルの隙間から時折垣間見える、その美しい光景に、疲れが飛んだ。 公園の端っこあたりで降ろしてもらい、公園沿いに、ほんのしばし散歩した。 ふと足もとを見る…

波打ち際

沈みかける太陽に向かってシャッターを切った海の写真。 写真を撮る人ならば、きっと失敗、 というか、太陽に向けてシャッターは切らない、のだけれど。 この時の海は、あたしにとって、こんな感じ。 幻のようで、目を閉じたら消えそうで、海が、とても遠く…

With Or Without You

素直になれなかった過日の想い出。 照れ隠しに放った心と裏腹な言葉。 そんなのが時々、心のなかを鬼ごっこみたいに駆けまわる時がある。 この曲は、そんな気持ちと掛け値なしにリンクする。 強がりじゃなくて。 あたしは、そんな想いに心が支配されても、後…

酒蔵

秋深し。 朝晩は冷えるものの、お陽さまが出てる明るい時間は、清々しい空が広がって、 おもいきり伸びを、ついついしてしまう。 秋の旨いものと言えば、あたしの場合、やはり蕎麦だけど、 気温が徐々に下がる秋深いこの時期は、お酒を呑む回数が、ちょっと…

Glenn Gould

音楽に、ジャンルは必要あるのだろうか、なんて、ずっと考えてて。 敬愛するGlenn Gould(グレン・グールド)は、 クラシック界で異端児と呼ばれるほど、ジャズな音を出す。 彼にかかれば、バッハも、モーツァルトも、そして、ベートーベンも、 熱を帯びた詩…

OLA

『FULL MOON』1999年/新潮社発行/Printed in Italy by Pizzi S.p.A, Milan より。 1965年12月4〜18日、ジェミニ7号から撮影された、夕暮れの雲。 ボリビア北部、チリ、アルゼンチンと延びるアンデス山脈を南西に臨んだ写真。 本屋で一目惚れして購入した『…

TIERRA

この写真は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)および日本放送協会(NHK)が、 2008年4月6日(日本時間)に、 高度約100kmの月周回観測軌道上の月周回衛星「かぐや(SELENE)」から ハイビジョンカメラ(HDTV)によって撮影した、「満地球の出」。 2008年4月11日…

愛宕神社

官省が建ち並ぶ虎ノ門駅周辺から、ちょっと離れた場所にある、愛宕[あたご]神社。 大好きな場所。 出世の大階段でも知られてる神社だけど、 この写真は、その右脇にある、なだらかな女坂。 思い切り元気なときじゃないと、大階段は登れない。 危険なのであ…

跳躍

雲のむこうに、太陽がいる。 輝く太陽を仰ぐよりも、胸がときめくのは、なぜだろう。 光が描く雲の輪郭。 照らされる雲。 言葉を交わさずとも、感じ合ってる。 あたしたちが生まれるずっとまえから存在する自然のなかに 光と影を見つけるとき。 生も死も、過…