2010-08-01から1ヶ月間の記事一覧

宵の明星

一週間ほどまえから、朝帰りが続いてる。 今ぐらいに部屋に戻り、三時間ほど眠って、また仕事場へ。 自転車が相棒になりつつあるこの頃。 満月が空に浮かんだあたりから、いつも月の近くに輝く星がいる。 金星だ。 いわゆる、宵の明星。 いつも、というか、…

満月

藍空の高い場所に、満月がぽっかり浮かんでる。 もし、想いを、空に浮かべることができたなら、 きっと月光に照らされて、どんなイロでどんなカタチなのか、わかるだろうな。 運命の輪、というものがあるとしたら、 それは、きっと、月のようなモノじゃない…

言葉にできないさまざまなことが、めまぐるしく日々起こってて。 輝く朝日を眺めてても、灼熱の陽を浴びてても、夜陰の風と呑んでても、 歩いてきた道や、これから歩いてゆくまだ見ぬ道に、想いが巡ることしきり。 あきらめないで。 という言葉を、あたしは…

蝉時雨

今朝、あたしは蝉時雨で起きた。 ここ数日の、ちょっと涼しげな風が嬉しくて、窓を網戸にして、そのまま眠ってたのだ。 借景にしてる大きな公園は、三十歩ほどで着く。 その公園の大きな樹々を宿にする蝉たちが、あたしを起こしてくれた。 すこし暑いけれど…

Gracias

海に行って。 ズボンの裾を捲し上げて、砂浜を歩いたり、 岩場をがんがん歩き続けて、元気に泳ぐ小さな魚を眺めたり、 足下にいる小さな貝を手にとって、引っ込めた体をちょっと見て波に戻したり。 そんなことしながら、海を抱きしめて。 森に入って。 樹々…

una memoria

もう十年ほどまえのこと。 仕事で秋葉原に出向いたとき、裏道に、なんとも風情のあるボタン屋さんを見つけた。 高い天井まで、びっしりさまざまなボタンが壁に並んでて、 広い店内なのに、祖父や祖母ほどの年齢の紳士淑女、たぶんご夫婦だけが店内にいた。 …

メメント・モリ

夏の音は、蝉時雨[せみしぐれ]と、蜩[ひぐらし]。 陽炎のなかで、天から降ってくるような蝉時雨。 都心では聞けないけど、土と水の匂いがする場所で、日暮れ近くに鳴く蜩。 そして、地響くような花火の、どーん、という音、と、火薬の匂い。 打ち上がっ…

土壌

今週のお題「生まれ変わったら○○になりたい!」。 学生時代、生まれ変わったら、なんになりたい?という質問をされたとき。 あたしはこんなふうに答えた。 鯨、くじら。 なれなかったら、象、ぞう。 それもだめだったら、大樹。 あたしに質問したその人は、 …

鰻重

今日も暑い、けれど、ひさびさに自転車通勤してみた。 お陽さまはテカテカ元気だし、心臓もバクバクしてるけれど、 風を切って、自転車をこぐのって、気持ちいい。 ランチは、友人が最近見つけたという、隣駅の鰻屋まで、再び自転車で。 鰻、うなぎは、好物…

正面

あたしは昔から相談を受ける側。 そして、あたしは人に相談ができないたち。 心療内科に通う友達数人は、 一週おきに、入れ替わり立ち替わり相談の電話やメイルをくれる。 心を撫でるような話し方、言葉遣いをずっとしてた。 テレビで専門家がそう言ってたか…

川渡り

大切に積み上げていたときは、一日一日、綱渡りをしてるような心持ちだった。 ちょっとまえ、岸に辿り着いて、深く息をしてから、 綱渡りをしてたことを懐かしく思えるようになってきた。 ぐらぐら、どきどき、どこに通じてるのか、どこに辿り着くのか。 日…