敵と味方




Bill Evans / MASH Theme (Suicide is Painless)


映画「M★A★S★H」は、無人島に持ってく映画に必須な作品。
そのテーマ曲の詩が問題になったそうだけど、
大好きなピアニストBill Evansが映画に感銘を受けて、弾いてたことを知ったときは、
色々ひっくるめて、ものすごく嬉しかった。




現実があって。
乗り越える壁が幾つも用意され、セッティングもすでに済んでて。
時は刻みを止めず。


にっちもさっちもいかない転機で、どう歩むか。


どうすべきか、ではなく、
どう振る舞うことを求められているか、でもなく。


心が求めるのはなにか、が大切で。


眉間にしわを寄せて、ぐいぐい考えることをやめ、
肩を六センチほど落として深呼吸し、
空を見て、頭と心んなかを、できるだけ空っぽにしてみる。


美しく生きるには、どう進むべきか。
ほんとはなにを求めているか。


ゆっくりとそっちの角度から、現実と向き合うと、
自ずと歩みを進める先が浮かんでくる。


乗り越える壁、というのは、自分で創った目標。


誰も、人の心のなかに壁は創れない。
越えるべき壁、と思うならば、それは、自分が設定した壁なのだ。


創ったはいいけれど、越えるのキツいなぁ、と思ったならば、
その壁を回り道してむこう側に行くのも、いい。
根元からぶっ壊して、壁を倒してしまうのもいい。


その壁を使って、家を建ててしまうのも手だ。


見る角度によって、困難は、楽しみに変わったりもする。


気が緩むと、現実が迫ってきて、心が痛んだりする。
心を鍛えるチャンスだ。
そう思えば、よっしゃ、って思える。


責任感を持って、頑張って突き進みながら、
現実を笑い飛ばして、ひたすらに歩き続ける。
一見、反比例してるように思えるその行為は、実に心を鍛える糧になる。
あたしは、そう想う。


人生に、無駄なことなど起きない。
困難は、越えるために生み出される。
なにかを得られるチャンスだと、そう思う瞬間、自ら壁を創るのだ。


敵も、味方も、ぜんぶ自分のなかに居る。
そして、その敵も味方も、みんな仲間。
鍛え合い、矛盾を交わしてる。


年をたくさん重ねるごとに、知らぬ間に、
自分のなかの敵と味方みんなで笑い合える、そんな生き方がしたい、って想う。