光粒


Debussy / 月の光 by 上原ひろみ


素晴らしい。
音に酔った。





あと数時間で満月。
月の光の粒が、ゆっくりと舞い降りて来る。
時満つる満月の刻。
みんなのうえに途切れなく光の粒が舞い降りますように。





夕刻、ひさしぶりにビル群の合間から月を観た。
山の上から観ても、海辺から観ても、川べりに座って観ても、都会のど真ん中から観ても、
月は、変わらずまばゆく静かに輝いてる。


どんなとこに行っても、どんなことがあっても、
変わらずに居られる、月のようでありたい、と思った。
あんなに美しくはなれないけれど。


月に酔う。
酔う、という言葉は、ゆだねる、と同異義語かもしれない、と、ふと想えた。
力を抜いて、心をゆだねる。
そうすると、欲しかった答が、光の粒のように降って来る。


音楽も月の光の粒に似てる。
ゆだねる。
酔う。
余韻は、ホタルのように、自在に闇を照らしてくれる。