月観

美しい満月。
赤く輝く小さな火星。


北窓のスツールに指した、硬くつぼんだ一輪の薔薇が開いた。
ベランダのチューリップは次々と花を咲かせ、
季節外れのクリスマスローズ、三色のミニ薔薇、大好きな紫のローズマリーも、
ベランダを彩ってる。


満つる時。


美しい月の光が、海も山も、地も照らし、
イキモノであるあたし達の魂にも、光の粒が降り注ぐ。


なにが起こるかわからないから、恐くなる。
なにが起こるかわかっていれば、それはもう恐怖じゃない。
乗り越えるべき障害物となる。


恐いからって、大声で泣き叫んでばかりいても、なんにもならない。


過ぎればみな経験。
積み重ねたい経験は想い出に昇華する。
心や魂や脳や、自分の好きなどこか、ぜんぶに残って、あたしを幸せにする。


まんまるは幸せのカタチ。
満月は幸せのカタチ。