感謝


J.S.Bach / Toccata e Fuga BWV 565
by Karl Richter





カール・リヒターはオルガン奏者。
年齢を重ねてからは、管弦楽や教会音楽、オケの指揮に移行してる。
もうずっとまえの35年前、天に召された。
神の音楽を、神々のまえでもきっと披露して、
バッハと入念な打ち合わせをしながらの公演は大盛況で、
眠れない日々を過ごしてるような気がする。


最初に買ったクラシックのアルバムはカール・リヒターのバッハ。
4歳からオルガンをやってたから、オルガンの音が大好きで、
レコード屋のおいさんに勧められて、カール・リヒターを買った。
そのお勧めは間違いなくて。


彼の弾く音は、神の言葉を伝える、最高の伝達者が奏でる音で、
降りてくる音を、彼の体を伝って指先や足の先から放出してる。
そんな気がした。
とても小さかった頃だけど、ホンモノだ、とわかった。


今、ずいぶん年を重ねて改めて聴いても、
彼以外のオルガン奏者とは、明らかに違う。
キリスト教、教典そのものは一神教の恐ろしさを感じて、
あたし嫌いだけれど、
彼の奏でる音を聴いてると、天を、神を崇めたくなる。
宗教とは別のところから、まばゆい光が射してくる気がする。


演奏する姿を見たのは初めて。
ネット社会に感謝。


音に浸る幸せを教えてくれた恩人でもあるカール・リヒター
改めて、彼の奏でる音を聴ける幸せをかみしめて。