迎春
The Tennessee Waltz by Patti Page in 1950
春に包まれる気分。
どうしてこの曲はこんなに優しく柔らかいんだろう。
視線を向けるたびに、花が咲き誇るように、ふわふわした感覚。
*
数日まえに東京でも桜の開花宣言があって、
ちらほらと花が開きはじめてる。
桜の時期に帰郷するよ、と母と交わした約束。
来週末あたりにね、と電話で話して、
なんだかとりとめなく懐かしい昔話に、花が咲いた。
数日まえ、朝出掛け時に、アパートの隣の部屋がなんだか騒がしかった。
耳をそばだてると、どうやら引っ越しで荷物を運び出してるみたい。
あたしは仕事柄とてつもない時間に帰ったりするし、
明け方近くでも、音を気にしてはいるもののテレビやビデオを観たりしてて、
きっといやな思いをしてただろう、と、ずっと気にしてたから、
怒られてもいいから謝ろう、と思い立ち、
運送屋さんをかいくぐって隣の部屋のドアを初めてノックした。
自分こそ五月蝿かったんじゃないかと思ってた、と笑ってその方はおっしゃって、
幾つか偶然お会いしたときのことなど話し、
どうかお元気で、と笑顔で言い交わせた。
無意識で、春は、イキモノを目覚めさせるのかな。
この鼻のムズムズさえ無ければ、もっといいのに(笑。
けど、やっぱり春は素晴らしい。
卒業式や入学式が春に行われるのはいつからなんだろう。
実に日本に合った素敵な選択だなぁって思う。
さ、一休みは終わり。
引き続き仕事を進めよう。