迎春


The Tennessee Waltz by Patti Page in 1950


春に包まれる気分。
どうしてこの曲はこんなに優しく柔らかいんだろう。
視線を向けるたびに、花が咲き誇るように、ふわふわした感覚。





数日まえに東京でも桜の開花宣言があって、
ちらほらと花が開きはじめてる。
桜の時期に帰郷するよ、と母と交わした約束。
来週末あたりにね、と電話で話して、
なんだかとりとめなく懐かしい昔話に、花が咲いた。


数日まえ、朝出掛け時に、アパートの隣の部屋がなんだか騒がしかった。
耳をそばだてると、どうやら引っ越しで荷物を運び出してるみたい。


あたしは仕事柄とてつもない時間に帰ったりするし、
明け方近くでも、音を気にしてはいるもののテレビやビデオを観たりしてて、
きっといやな思いをしてただろう、と、ずっと気にしてたから、
怒られてもいいから謝ろう、と思い立ち、
運送屋さんをかいくぐって隣の部屋のドアを初めてノックした。


自分こそ五月蝿かったんじゃないかと思ってた、と笑ってその方はおっしゃって、
幾つか偶然お会いしたときのことなど話し、
どうかお元気で、と笑顔で言い交わせた。


無意識で、春は、イキモノを目覚めさせるのかな。
この鼻のムズムズさえ無ければ、もっといいのに(笑。
けど、やっぱり春は素晴らしい。


卒業式や入学式が春に行われるのはいつからなんだろう。
実に日本に合った素敵な選択だなぁって思う。


さ、一休みは終わり。
引き続き仕事を進めよう。