New Years Day




もうずいぶん昔の話。


学生だった頃、芸祭に着物で出掛け、たらふく呑んで、みんなでわさわさ騒いで、
ふと気付いたら、高いところに、あたし寝てて。


遠くであたしの名前を叫ぶ数人の友達がいて、
むくっと起き上がったら、気付いてくれて、助けに駆け寄ってきてくれた。


あたしの顔には雪が積もってて。
寝てたのは野外ステージの上で。


ただ単に、誰もいなくなった広場のステージに登って、
酔っぱらった火照りを覚ましてるうちに、眠ってしまった、らしい。


友達が助けてくれたときもまだ雪は降ってて。
三人くらいの腕に寄りかかりながら、
なんとか、学校から一番近くて暖かい友達の家に辿り着いた。


雪の積もった畑に寝転んで、歌いながら、たぶん凍りながら、
みんなで呑んだこともあったな。


あたしが学生だった頃の武蔵野の雪は、とても大きくて冷たくて、どっかり降ってた。


タイムマシンで過去に戻りたい、なんて、ほとんど思わないけど、
どこかへ戻らなければならない、のなら、武蔵野で学生だった頃。


と打って気付いた。


いや違う。
ものすごく信じられない狭い家に家族五人で住んでた、
あたしが小学生くらいがいいな。


もちろん父も存命で、母も元気で。


とてつもなく小さな家の縁側に、藤棚があって、五人並んでスイカの種を飛ばし合って、
流しの脇の小さなちゃぶ台、二段ベッドで弟と眠って。


もし戻るならば、そう、あの頃がいい。


なんか変な日記。
独り言だな(笑。