風景の先




帰郷した時に寄った、山の麓の古寺。
実家からはちょっと離れてて、東京に出てから存在を知り、
いつか行ってみたい、とずっと思ってた由緒あるお寺。


優しい凛とした風情の山門に、美しい白壁。
本で知った以上の存在感ある素晴らしい場所だった。


境内に続く道の脇の風景を撮ったもの。
田圃、畑、森、そして山、空。


誰しも忘れられずに、心にずっと置いてあることがあると思う。


ときどき覗いて、ときどきそっと触ってみて、
そして、ときどき、語り掛けたりしてしまうこと。


今この時に、それをどう扱っていいのかわからなくても、
間違いなく、それは、自分にとって大切なものであるはず。


その理由がわからなくても、やっぱりそれは大切なものなはず。


どうしても惹かれてしまうものは、自分に繋がってる気がする。
やっぱりその理由がわからなくても、繋がってる。


ぜんぶ説明なんて、できなくていいと思う。


好き、に理由なんてないじゃん。
ってよく言われるけど、そういうことなんだ。


気になること、忘れられないこと、惹かれること、好きなこと。
それらは、いやもっといろんな大切な気持ちたちの、
理由なんて、説明できなくていい。


とても大切なんだ。
それだけで充分。