弓池
今宵9/12は満月と十五夜、中秋の名月が重なる希少な日。
日暮れが今から楽しみ。
国立天文台によれば、午後六時過ぎあたりが、まんまるの時間らしい。
なにが自分のなかで起こってるか未だによくわからないのだけれど、
今年の3月11日から、確実にあたしが変化し続けてる。
それはもう毎日、全力疾走して流れる風景みたいに、目まぐるしく。
そういう人、実は、とても多いような気がする。
なんとなく、だけれど。
大切なモノコトとか、守ってゆきたいモノコトとか、情熱を注ぐモノコトとか、
つまり愛を傾けるすべては、同じトコロに向かってると思いはじめてる。
言葉に旨くできないけれど、理想論じゃなく、
心と魂は、実のところ一緒だったのかもしれない、ということかもしれない。
写真は、白根草津ルートの山頂付近に鎮座する弓池。
霧が晴れた瞬間の、どんよりした午後。
マチュピチュみたいだと思った。
木の階段の上から撮ってたら、兄弟らしき男の子ふたりが近寄って来て聞いた。
なに撮ってんの?
なに、って、湖だよ。
あれ、池だよ。
弓池。
あ、そうなんだ、湖じゃないんだ。
あったま悪ぃなぁ。
湖は森のなかじゃんかよっ。
……そう、なの?か?と思ってるうちに、
小学生らしき男の子ふたりは、慣れた足取りであの階段を下りてった。
今、弓池で出会った男の子たちとの会話を思い出して書いてたら、
もうずいぶん前、奈良で十五夜を眺めたことを思い出した。
斑鳩、いかるが。
出まわってる絵葉書よりも、何万倍も美しい、法隆寺の真上に月が出てた。
そういえば、東大寺脇にあったのは、猿沢池だ。
池、だった。
湖は、森のなか、なのか。。。
真偽はどっちでもいいや。
弓池に浮かぶ満月、いつか、見に行こう、と今不意に思ったりした。