稜線の波




山並みが続く。


越えた山の頂から、次の山はくっきりと。
次に続く山は少しぼんやり、徐々にぼやけて朧に見晴るかす、続く山並み。


まるで稜線の波のよう。


体じゅうの勇気を振り絞って決定をなすほど、空は晴れてなく。
熱意が漲るような雰囲気でもないけれど。


あたしの心に生まれて、大事に育て続けてきた、大事なナニカだけを信じ、
ただひたすらに、黙々と歩く。


なにがあっても、あきらめずに。
どんな展開になろうと、自分を信じ抜いて。