珈琲

今日10月1日は、珈琲、コーヒーの日、と昨日のニュースで知った。
コーヒー協会、という団体があって、そこのHPには、


 国際協定によって、コーヒーの新年度が始まるのが10月1日。
 この日がコーヒーの新しい年のはじめになるわけです。
 日本では秋も深まり、温かいコーヒーのおいしい季節を迎える頃です。


とあり、納得して、覚えられた。
高校の頃の冬服への衣替えも、たしか10月1日だったっけ、と思い出したり。


うちの近所には、呑むたびにどんどんおいしくなってる、
精進なご主人がやってる素敵なコーヒー屋さんがある。


まえにここでも、その素晴らしさについて書いたけれど、
ものすっごく小さい店なうえに、広告嫌いなので、なかなか経営は苦しいらしい。
しかし、あたしが出会ったなかで、一等、旨い。


その店を知ってから、時々、そう、半年に二度、三度くらいの割合だけれど、
自分で豆を煎ったりするようになった。


新宿に、珈琲のプロからアマチュアまで広く客を受け入れてくれるイイお店があって、
そこでは、素人にも、プロ仕様の生豆を分けてもらえる。
真っ白の珈琲豆。
初めて見たとき、珈琲豆が漂白されたように思えた。


自分で煎る、といっても、そんなに難しくはないのだ。
おいしく煎るには、技と心、経験が必要だと思うけれど、
煎る、という行為は、そんな難しくないのだ。


生豆を、熱した鉄のフライパンの上に広げ、中火の状態で、水平に上下に揺すり続ける。
豆の色の変化をよーく見ながら、20分〜30分くらい、ずっと同じ作業を続ける。


徐々に、白から珈琲色に変化してゆくのは、まるで朝焼けや夕焼けを見てるよう。


ラスト近くなると、豆が踊りはじめる。
パチン、パチン、と、結構すごい勢いで飛び跳ねるのだ。


最初は、驚いてフライパンを置いてしまうほど。
けど、それをすると、部分的に焦げてしまって、今までが台無しになるので、
とにかく忍耐で、続ける、これがキツいトコ。


煎り作業を終えたら、ざっ、とザルにあける。
そのまま冷ますのだ。
決して水で洗うとかしてはいけない(笑。
ザルにあけると、反射的に、水道の蛇口に手が伸びてしまったのだ、あたし。


季節によって変わるけど、人肌くらいになったら、ひと豆ずつ容器に取り出す。
煎った時に皮が剥がれるので、豆だけを取り出さなければならないのです。
容器は、できればガラスがいい。
保存に適してるから。


ココまでの工程も、これからの工程も、聞き伝えを元にした自己流ですので、
そのあたり、ご了承を、ですが、続けます(笑。


で、豆を取り出せたら、冷凍庫に入れる、のが筋なのですが。
冷蔵庫ではなく、冷凍庫、です。
人肌の段階で、あたしは一回分だけの豆をミルで挽きます。
なま暖かい寿司シャリを、つまみ食いする、みたいな気分で。


ミルをごりごり回すと、えも言われぬいい香りが漂う。
自分で煎った豆だもの、格別。


そして、珈琲をいれる。
もう美味しいかどうか客観的な判断は、できない。
なぜなら、自分で煎った豆だから。


けど、絶品なのは、間違いない(笑。
自分で煎れた豆だから(笑。