珈琲

うちの近所に、とてもおいしい珈琲屋さんがある。
行くたびにおいしくなってるのが、素晴らしい。


店でゆっくり呑む時間が最近はあまりとれないので、
珈琲豆を買って、部屋でいれるのだけど、買うたびに、香りも味も、高まってる。


店のご主人は広告するのが大っ嫌いだそうで、
数あるグルメ雑誌の取材もすべて断ってるそうなので、あえて店名は書かずにおくけれど。


精進とは、こんなことなんだろうな、と、その店の珈琲を呑むたびに思う。


 珈琲は生もんですから。
 肉や野菜、魚なんかと同じように、丁寧に扱わなきゃいけないんですよ。


寡黙なご主人と、昔、しばし話したとき、そんなふうに珈琲を話してた。


市販の珈琲豆よりも、ほんのちょっと高いくらいの、
自家焙煎の珈琲豆としては格段に安い価格設定も、素晴らしい、の一言。


ここの珈琲豆しか、最近は、買えなくなってる。


精進。
寡黙に、ただ淡々と。
見習いたい。