数学者

祝日の月曜、BSで、「数学者はキノコ狩りの夢を見る」という素晴らしい番組を見た。
再放送。
ポアンカレ予想に挑戦した数学者たちの変遷を丁寧に追い、
ついに、その数学の歴史きっての、難問中の難問、ポワンカレ予想を証明した、
ロシアの数学者グリゴリ・ペレリマン(41歳)の人と也、その偉業を追跡した番組。


NHK BSで、30日にも再放送されるから、もしお時間のある方は、ぜひ。
いや、あたしはもの凄く興味深くおもしろかった。
片時もテレビから離れられなかった。


数学は自然の摂理の成り立ちを証明する学問だ、と思う。
物理も、そうだ。


グリゴリ・ペレリマンは、
誰もしなかったアプローチ、物理学を応用してポワンカレ予想を解いたのだ。
その数式は、美しい。
研ぎすまされた言葉で綴られた詩のように、美しい。


彼は今、誰とも会おうとせず、連絡さえも取ろうとしない、という。
居る場所はわかっているけれど、ただひとり、時を過ごしているという。


心を病んでる、ような予測が番組ではされてたけど、
あたしは、ポワンカレ予想の次に取り組むべき興味の対象が見つかったのだと思う。
そんなことを打ち明けられた仲間の証言もあった。


取り憑かれたとき、人は、孤独を求める。
余分なモノコトを捨て、持っているモノコトまでも極限まで捨て尽くして、
得られるモノコトがあることを知っているからだ。


あたしは、数学者になりたい、と思った。
少なくとも、数学者のように、美しい生き方がしたい、と思った。