白い空

東京は、どんより雲が広がってきた。
朝は、ピカピカの晴天だったのに。
明日は思いっきり雨が降ります、とテレビで予報士さんが、きっぱり言ってて、
それっくらい言い切ってくれると、雨でも気分イイ、気がした。


空が白いのと、青いのとでは、ずいぶん気分が違う。
白い空は、黙ってる、気がする。
空自体が気分悪いのか、悲しくて黙ってるのか、そっぽ向いてるのか、
そんな、なんというか、つかみどころのないような感じがする。


人も、そんな時がある。
そして、きっと、あたしも、白い空のような雰囲気の時も、きっとあるのだろうな。


空に、笑って、って言っても、もちろん、うんいいよ、って笑ってくれたりしなくて。
白い空のような時の人に、笑って、って言っても、
簡単には笑顔になれない時もあるんだろうな、
と、真っ白な雲が広がる空を見ながら、思ったり、した。