鼓動




海は、なんにも悪くない。
地面だって、何千年、何億年と隆起を繰り返してるその過程で、大きく動いただけのこと。
なにも悪くないのだ。
命を奪おうとして津波を起こしたわけじゃない。


それでも、尊い、とてつもなく多くの命が奪われてしまった。
ただただ、心から、ご冥福を祈り続けます。


自然の、想像を超えた猛威と、掛け替えのない偉大さに、
あたしは、同時に、敬意を抱き続けます。


繰り返す波の鼓動は、生きとし生けるものの命を刻む時と呼応してるかのよう。


やるせないほど過酷な試練を、あたしたちは、きっと乗り越える。
自然から多くを学べ、と、魂が叫ぶその声に、同意と拒否の相反する矛盾を抱きつつ、
きっと生きてゆく勇気を、また自然から教えられるのじゃないか、と、あたしは思ってる。