雪と写真




雪、降りましたー。


東京は、雪が降ると、とても美しい。
もーいっかい、最初っから、って、思えます。


今夜は、進行してる仕事のうち、ひとつが下版して、一段落の小さな打ち上げしました。


下版というのは、印刷にレイアウトなどの詰まったデータを入稿して、
印刷の刷り見本、色校正というのですが、それを確認して、
本番の版に下ろす(下版)、という段階を言います。
それで、ようやく印刷がはじまるわけです。


その段階になると、印刷があがるまでの数日は、印刷屋さんを信頼して待つしかなく、
一段落、で、呑む、ということになるわけです(笑。


で、雪好きのあたしが、なぜか、今日の天気予報をまったく入手してなくて、
寒いなーっくらいに思ってたら、なんと夕暮れから雪。。。


 えーっ?あなたが知らなかったの?雪だよ、今夜。


と、打合せしてたスタッフから言われた時は、
もう、なんというか、仕事なんてしてる場合じゃないわけです。


しかし、大切な下版の日。
ここで半端な仕事すると、あとでものすごい後悔が待ってるので、
泣きながら(嘘)、外を見ないように、つまり雪を見ないように、黙々と仕事した。


仕事を無事完了したあと、小さな打ち上げで、
四方山話と、ちょっとだけ仕事の話をしつつ、ぬる燗を、ひとり三合か四合ほど呑んだ。
ちょっと足りないな、とは思ったけれど、なんせ、外は、雪。


 このへんで、バラそっか。


と、みなそれぞれ帰途へ。


そして。
あたしはバスに乗り、部屋から見える公園へ。
ほんの三十分ほど前に撮ったのが、トップの雪景色です。


一時間ほど、夢中で雪を撮ってた。
またまたピンぼけだけど、あたし的には、かなり満足。
だって、あたしには、舞い降りる美しい雪の映像が、残ってるから。


だけどね、写真は、思い出を呼び起こしてくれる、素敵な芸術だと思う。
忘れられない音楽みたいに、写真は、思い出に寄り添ってくれる気がする。


2010年2月2日。
なにがどうなってるのかよくわからないトップのあたしの写真も、


 あぁ、あの日ね。


って、なん年経とうと、瞬時に、きっと今日の思い出を蘇らせてくれる気がする。


もう三合ほど、ぬる燗をつけてしまった。
部屋でね。
雪が降ってるんだもの、そう簡単には、まだまだ眠れない。