瞬間


George Gershwin / Summertime
ジョージ・ガーシュウィン / サマータイム
by Janis Joplinジャニス・ジョップリン
Live in 1969


夏に Summertime を up するなんてベタだけど。


この曲は1935年にクラシックの作曲家ガーシュウィンが手がけたアリアで、
名曲がゆえにジャズのスタンダードとしても有名になって、
曲が生まれてから今も、
多くのジャズマン、ロッカーたちが昇華させてる素晴らしい曲。


なかでもあたしはジャニスのサマータイムが一番好き。
ジャニスを好きだというのも理由のひとつだけど、
けど、彼女が歌うサマータイムがやっぱり作品として素晴らしいからだと思う。





暑さのピークは今日です。
と日付が変わる前の昨日、テレビが言ってた。
...だといいな。


呼吸するように あたりまえに、心や体の一部になってることって、
年齢を経てきて今ほんのちょっとわかってきたけど、
自覚するのがとても難しい。


生きてることの一部になってて、あえて意識せずにし続けてることは、
自分以外の人にとっては明確に彩り鮮やかに見えるけど、
自分では、なかなか見えないし、それがなんなのか言葉で表現するのも難しい。


音楽だったり、書くことだったり、家事だったり、仕事だったり、
もっと細かな、毎日の癖だったり、無意識で続けてる習慣だったり、
いろいろだと思うけど、


生きてるなかのとても重要な、不意に訪れる瞬間に、
あぁあたしは幸せなモノコトを持ってるんだ、って、誰もがみんな気づける。


誰もがみんな持ってる。


その幸せな瞬間は、
生まれたこと、生きてきたこと、生きてること、これから生きること、の
とてつもない素晴らしさを、魂じゅうに満ちあふれさせ、
噛み締めてあまりある気持ちにさせる。
誰かに伝えるなんてそんなことは二の次三の次になるほど、
自分の魂に生きるということの幸せが満ちあふれる。


時として音楽はそのスイッチになる場合があるけど、
ジャニスのサマータイムがもしそのスイッチになったなら、あたしは嬉しい。
けど、たぶんジャニスはこう言う気がする。


 どっちでもいいよ。
 あんたは幸せなんだろう?
 それが一番大切なことじゃないか。


屈託ない子どもみたいな笑顔で、小さく笑い声を囁きながら、
きっとそう言うと思う。


誰かに伝えることよりも、
自分が幸せだと深く感じて、それを深く噛みしめることの方が、
ずっとずっと大事だから。